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極力色落ちしないブラックデニムがほしい。
過去何本ものインディゴデニムを色落ちさせてきたし、
色落ち等、育てることを楽しみにデニムジーンズを買う人も多いと思う。
今回のテーマは、一般的にデニムの価値とされていること、楽しみ方とは逆行する内容になる。
色落ちをさせないこと、できる限り買ったときの色味をそのまま残しておきたいというのが趣旨になる。
「ブラックデニムを色落ちさせたくない」
「いつまでも色落ちしない状態で穿きたい」
インディゴでもリジッドのまま穿きたいというニーズはあるが、ブラックデニムの方がその傾向が強くなるのはなぜだろう。
私が思うに黒いジーンズは、王道のインディゴデニムと比較して、土臭さが少ない。
カジュアルなイメージよりも、もう少しフォーマルに近い雰囲気なのがブラックデニムの特徴だと思っている。
なので、買ったときのソリッドな状態を維持したいという気持ちは理解できる。
ということで本日は、色落ちしないブラックデニムをお探しの方に向けて、ベスト候補の1本を見つけたので紹介させていただこう。
【色落ちしないブラックデニム?】本当に買ったときの黒を維持できるかを検証する
「ブラックデニム」とひとことで言っても、加工によって種類はいくつかに分かれると思ってる。
・リジッド(糊付けされた未洗いのもの)
・コーティング(樹脂等で表面を加工したもの)
・ウォッシュド(リジッドの状態から洗いをかけたもの)
リジッドとコーティングは似ているけど非なるもの。
リジッドに洗いをかけたものがウォッシュドになり、これが一般的なブラックジーンズと呼ばれるものかな。
今回のモデルは、このどれにも該当しない。
詳細は商品概要項にて説明させていただこう。
【色落ちしないブラックデニム?】今回選んだデニムは「THE FLAT HEAD」
今回私が購入したアイテムは『THE FLAT HEAD(※以降フラッドヘッド)』のデニムだ。
フラッドヘッドは、
古き良きアメリカの雰囲気に現代のエッセンスを取り入れ、日本人の体型に合わせたモノ作りをしているブランド。
当然、製造はすべて国内で行われており、熟練した職人の技術をもって当時の素材・製造工程を踏襲し作成を行っている。
職人の技術力があってこそ、ブランドが掲げる理想のプロダクトが再現ができると読み取れる。
純粋に玄人好みというか、フラットヘッドが持つストーリーに共感する方々が買われるのだと感じた。
なので、アメカジ好きの人が好むブランドだと思ったが、今回ブラックデニムを手に取ってそれがただの思い込みだということが分かった。
【色落ちしないブラックデニム?】「FN-PA-DB001」商品概要
型番:FN-PA-DB001
カラー:ブラック生地:12.5oz
サイズ:S / M / L / XL
価格:27,500円(税込)
在庫:公式ホームページ確認
サイズ表記 | ウエスト | 前股上 | 後股上 | ワタリ | 裾幅 | 股下 |
S | 78.5 | 25.0 | 35 | 29.5 | 13.5 | 87.5 |
M | 83.0 | 25.5 | 35.5 | 30.5 | 14.5 | 87.5 |
L | 87.0 | 26.0 | 36 | 31.0 | 15.5 | 88.0 |
XL | 90.0 | 26.5 | 36.5 | 32.0 | 16.5 | 88.5 |
普通にインターネットを検索してこのデニムに辿り着くのは至難の業だ。
フラッドヘッドブランドのファンでない限り、まず見つけることが困難。
私がこのアイテムに出逢えたのも奇跡みたいなもので、実家に帰る途中に上野のアメ横に立ち寄った際にたまたま見つけた。
そこで購入はしなかったが、気になってはいたのでホームページで商品詳細を見て購入した。
【色落ちしないブラックデニム?】「FN-PA-DB001」を買った理由
フラッドヘッドのタイトテーパードブラックパンツ「FN-PA-DB001」は、他のアメカジ系ブランドが提案する商品とは明らかに一線を画すものだった。
具体的に何が良くて購入を決めたのか?
私が購入してみて思う、フラットヘッドのブラックデニム特徴は大きく以下3つ。
・極細ディープテーパードシルエット
・黒の専有面積95%
・旧来の製造方法を再現
その詳細について、一つ一つ解説していこう。
「FN-PA-DB001」を買った理由① 極細ディープテーパードシルエット
購買理由の一番大きい部分になるのは、やはりシルエットの部分に対して。
わたり幅と裾幅の数値差が示す通りのディープテーパードシルエット。
アメカジ系のデニムにはあまり見られない細さを強調した、かなり強めのテーパードが特徴のブラックデニムだ。
ジャストレングスで穿きたかったため、オーダー時に股下長さも調整している。
今回は手持ちのレッドカード同様に72cmに丈詰めしてもらった。
太もも周りは圧迫感のない密着度でありながら、膝部分から足首にかけてピタッと体に貼り付く感じ。
ただ細いだけのブラックデニムではなく、穿いた時に美しく見えるシルエットを計算している。
それでいて12.5ozと穿きやすさを考慮した生地厚みなので、一日穿いてもゴワつきを感じることもない。
サイズMで想像以上のピッタリ感だった。
「FN-PA-DB001」を買った理由② 黒の専有面積95%
レッドカードのエディフィス別注モデルとの比較画像。
ジーンズの色が落ちていくことで、右の画像のように変化していくのが普通の色落ちだと思う。
フラッドヘッドのブラックデニムは、リベットとフロントボタン以外、ほぼすべて「黒」というソリッドなブラックパンツ。
ステッチに関しても黒で統一しているので、バックポケットステッチデザインも遠目から見ただけでは分からない。
とにかく「漆黒」という言葉が似合うブラックデニムだ。
店頭で色落ちの注意点なんかを店員さんに聞いていたときに、このデニムの生地についても色々質問してみた。
通常「デニム」というものは、タテ糸にはインディゴ染料で藍色に染めた糸を使用し、
ヨコ糸には染色していない未晒し糸(みざらしいと)を使用して作られる。
フラットヘッドの『FN-PA-DB001』はタテ・ヨコともに染め糸を使っているので厳密に言えば、デニム生地ではないらしい。
商品ページ表記もブラックデニムではなく「ブラックパンツ」だしね。
正確には染め糸である横糸には「コーマ糸」を使っているため、肌触りが良く密着度が高い割にストレスを感じない。
正直、市場にこれだけデニム種類が増える中、今の世の中で厳密な定義が必要なのか?とも思ったが、
不器用なのかそれとも本格的なデニムに向き合う真摯な姿勢がゆえのことなのか、私にとっては大したことではないのでブラックデニムだと思って穿いている。
染め糸を使っているがゆえに、色落ちしずらいのか・・・?
この辺は長期にわたり穿き続けなければ分からない。
ブランドタグがない状態で見ただけでは、とてもアメカジブランドが作るアイテムとは思えない。
見方によっては、かなりモードな印象も併せ持った稀有なブラックデニムと言えるのではないだろうか。
「FN-PA-DB001」を買った理由③ 旧来の製造方法を再現
細いシルエットのブラックデニムは、ほかのブランドも展開しているかもしれないが
今風の極細シルエットでありながら、昔ながらの製造工程を経て作成された本格仕様のブラックデニムはフラットヘッドの『FN-PA-DB001』だけだと思う。
裾をロールアップすると、旧式シャトル機で織られた証である「赤耳」の存在が確認できる。
赤耳は昔の技術を踏襲しつつ、ファッションのアクセントとしても成立するポイント。
バックポケットの強度を高めるための隠しリベットも見事に再現されている。
ヴィンテージレプリカのモデルにしか見られない本格的なディティールがたまらない。
手間とコストの両方がかかるがゆえに、最近のジーンズではほとんど見ることができなくなってしまった。
すべての工程を日本で熟練の職人が丹精込めて作り上げるブラックデニム。
穿き続けることで黒みが増していく鉄製のフロントボタン。
防錆加工を施しているので、茶色く変色することもなく経年変化が楽しめるだろう。
フロントジッパーには「UNIVERSAL」ジッパーを採用。
アメリカ最古のファスナーブランドだが、現在はYKKスナップファスナー社が製造を受け継いでいる。
「UNIVERSAL」ロゴには、クラシックなディティールにアメリカの匂いを感じるだけではなく、『世界基準の機能性』が加わった。
このロゴ以上にタフさを証明するものはないだろう。
【色落ちしないブラックデニム?】コーディネートアイテム
2021年11月20日に届いたフラッドヘッドのブラックデニム。
まだ一ヶ月は経たないが、あれから毎日このデニムのみを穿き続けている。
まる一ヶ月穿いた時点で一度洗い、どのように変化していくかを記録していきたい。
比較的スニーカーに合わせて穿くことがほとんどだが、シンプルなブラックデニムなので合わせるアイテムに困ることもないだろう。
VANSのオールドスクール(黒)、ニューバランスのM576DNWともマッチする。
基本的には黒いスニーカーに合わせるのが気分かな。
次にレビュー予定のコンバースオールスター100ハイカットブラックとのコーディネート。
フラッドヘッドのブラックデニムに合わせるために買ったスニーカーだけに、使用頻度は若干高め。
アンクルパッチが見えるハイカットと合わせるのは、この手の細身パンツとの相性は非常に良い。
【色落ちしないブラックデニム?】まとめ
まだ購入して一ヶ月も経っていないため、詳細は検証の都度更新をかけていくつもりだ。
これから穿き続けることで、どのような経年変化を見せてくれるのか?
洗濯してどの程度の色落ちがみられるのか?
やってみないと分からない部分が多いけど、試せることはやってみたい。
【色落ちしないブラックデニム?】筆者のデニムへの想い
※本編とは関係ないので興味のある方だけお読み下さい。
最後に私にとってデニムがどんな存在なのかを説明させてほしい。
私にとってデニムは、生活の一部であり人生に無くてはならないモノの一つである。
No Denim No Life(ノーデニム、ノーライフ)
そう、普段の暮らしに絶対になくてはならない必須のアイテムだ。
1年は365日あるが、そのうち330~350日は常に身に着けている。
デニムは身体の一部みたいな存在。
だからこそ、ほかのアイテムよりも細かい部分にこだわってしまうし、何本買っても良いものを見つけては買い足してしまう。
過去の投資金額を振り返って見ても、6割はデニムだと思う。
デニムのない生活なんて考えられない。
そんな人間が見つけたのが今回の『色落ちしない』ブラックデニムになるわけだ。
【色落ちしないブラックデニム?】筆者エイジング歴
そもそもデニムを色落ちさせることを楽しんでいたのは、10代後半から20代前半のときがメイン。
社会人になってからはキレイ目な恰好が増えたこともあり、合わせるデニムもヴィンテージライクなものからリジットタイプに切り替わっていった。
ダメージジーンズが普及するようになり、何年も穿いたかのような見た目のデニムが増えてからは忙しくて穿く時間がないことも重なり自分で育てることをしなくなった。
過去試行錯誤してる様子をまとめたのが以下の記事だ。
色落ちしないブラックデニムをこれから穿き続けるわけだが、これからどう変化していくか楽しみで仕方ない。
私と同様に興味のある方は、是非おためしいただければと思う。