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レザージャケットのメンズブランドの中で、一生着ることのできるものとは?
一生着ることができるレザージャケットの基準として、3つポイントがあると思っている。
・流行に左右されない定番のデザイン
・年を追うごとに味がでるエイジング
・10年余裕で着ることのできる品質
この3つの観点から、レザージャケットのメンズブランドを選ぶとしたら、ジョルジオブラットが妥当かと思った。
ジョルジオ・ブラットは、イタリア発のレザーブランド。
一生モノのレザージャケットを選ぶとして、大事なのは購入予算限度額。
例え3つの基準を満たしたとしても、価格が50万もしたら買うことができる人数の分母も小さくなる。
予算10万としかったが、10万でジュルジオブラットを購入することができないため、15万に引き上げた。
一生着ることができることを考えたら、15万はそれほどバカ高いとも思わない。
ダウンジャケットで考えてみたら分かることだが、モンクレールやヘルノなどの高級ダウンだって最低15万はするだろう。
ということで、本日はレザージャケットのメンズブランド『ジョルジオ・ブラット』を紹介する。
レザージャケットのメンズブランド【ジョルジオブラット】
GIORGIO BRATO
ジョルジオブラットが、自身の名を冠してブランドを立ち上げたのが2003年。
元々が革職人の家庭に育ったジョルジオブラット。
ブランドを設立する時点で20年以上のキャリアを持つ、世界でも屈指の革職人でもあった。
特に『ベジタブルタンニング』という、独特のなめし加工の手法については世界的にも有名な技術を持っていた。
タンニングの魔術師
この革の重要指標の一つである『鞣し(なめし)』の技術は、レザージャケットのメンズブランドを選ぶ重要なポイントになる。
よく言われる『クロム鞣し』と『ベジタブルタンニン鞣し』の違いについて。
大きな違いは、工程と染料の違い。
・クロム
塩基性硫酸クロムと呼ばれる化学薬品を使って、革をタンニングしたもの。
耐久性はあるものの、エイジングはほとんど感じることが出来ない。
・ベジタブルタンニング
植物性の染料を使っているため、自然なエイジングを堪能することができる。
20以上の加工工程を経るため、時間と手間が掛かる。
雨に弱く、きちんとメンテしないと革が変色してしまう。
ベジタブルタンニングについては、現在日本で全行程を手掛けているのは数社しか存在しない。
レザージャケットは、言うまでもなく革自体の品質が中核価値であり、プロダクトの命の部分でもある。
ベジタブルタンニングの技術においては、世界最高峰の一つであり革のエイジングを楽しむということを一番に考えたら、最高のブランドと言える。
身体にフィットするサイズ感
海外ブランドのレザージャケットを検討する際に、懸念されるのがサイズ感の問題。
ニールバレットやマルジェラ等、トップメゾンのレザージャケットはサイズ感が日本人には少し大きい。
ジョルジオブラットはイタリアブランドということもあり、日本人の体型にも合わせやすいサイズ感になってることもポイントだ。
何気にイタリア人は、日本人と体格的な共通点が多く違いがあるとすれば、厚みが違うくらい。
レザージャケットは、サイズ感が命なためどんなに革質が良くても、高額なブランドものでも身体に合ってなければ意味がない。
その点で見た場合、ジョルジオブラットは日本人でも普通に着こなすことができるサイズ感なんだね。
光の当たり具合で変化する独特のシープスキンレザー
ジョルジオブラットのレザージャケットは、色味に独特の特徴があると言える。
今までに色々とレザージャケットを買ってきた中でも、最も黒っぽくない黒色の革ジャンだ。
Neroはイタリア語でブラックを意味するが、光の当たり具合ではネイビーっぽくも見える。
純粋に巷にある黒のレザージャケットは、どうしても品格の面で見劣りしてしまうのはカラーに原因があると思ってる。
レザージャケットのメンズブランドとして、ジョルジオブラットをおすすめする理由を聞かれたら発色の良さを取り上げたい。
家の中で着たときと、外で着た時の見え方が良い意味で違うのが面白い。
個人的には真っ黒ではなく、ネイビーっぽい色合いが好きでジョルジオブラットのレザージャケットを購入している。
あまりメンテナンスをきちんとする方ではないが、年にそれほど多く着ているわけでもないため革の色落ち等はまだ起きていない。
購入から5年以上は経過しているが、今でも十分に通用する見た目を保っている。
この色合を実現できるのは、高度なタンニング技術を有していることは言うまでもない。
ストレスの無いフィット感
ジョルジオブラットのレザージャケットをメンズにおすすめしたい理由として、フィット感の良さを取り上げたい。
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きちんと身体にそったシルエットを確保しつつ、動きやすさにも考慮されたパターンが特徴的だ。
なので、着用頻度が自然と上がり、ワードローブの中心選手としてハードに使われることになるだろう。
ジョルジオブラットのダメなポイント
ここからはジョルジオブラットのレザージャケットにおける、難点をいくつか取り上げたいと思う。
全体的なコスパを考えれば、非常に優秀なレザージャケットではあるものの、少し気になる部分もあるのでお伝えしておくことにした。
品質表示タグからは判断できるものが少ない
VERA PELLE REAL LEATHER
品質表示タグに記載されているこの文字の意味は『イタリアのタンニンなめしの製法の証』ということ。
ベジタブルタンニンを施した証明なわけだ。
品質表示タグに革質の記載はなく、カラーの記載もないのでブラックなのかネイビーなのかもよく分からない。
実際のカラーはブラックということで購入したので、黒なんだろうけどタグにも記載してほしいと感じた。
ジッパー保護がない
首元までジッパーを閉める際に、ジッパーの保護がされてないため29回に1回は首の皮を挟んでしまうことがある。
地味に痛いので、ここに保護機能をつけない意味が分からない。
ハイネック仕様にした時点で、日本人だったら真っ先に検討する項目だと思うが、イタリア人は気にしないのだろうか?
それとも、単純に私だけが挟まってしまうのだろうか?
この辺は、是非新しいモデルに採用してもらいたいところでもある。
メンテナンスが手間
普段メンテナンスをしない人間なため、ベジタブルタンニンの良さは理解しつつも手間だと思ってしまう自分もいる。
長年着用することを考えたら、当然一定のメンテナンスは必要になるだろうし、それを怠ると私が別で紹介した革ジャンの二の舞になる。
雨・水に弱いので、天候が悪いときは着用しない。
もし、着用してしまった日は、きちんとブラッシングとオイルで補完してあげる。
革質を考慮したメンテは最低限必要にはなるが、別の意味で言えばそれが愛着につながることになる。
大人の男性がお気に入りのレザージャケットを手に入れることは、
きちんとメンテして、自分の身体にあったエイジングを楽しむ余裕を持つことが大事だと思うようになった。
最高の一着を選んだら、きちんとメンテナンスする習慣を持つようにしよう。
まとめ
レザージャケットのメンズブランドとして、ジョルジオブラットを紹介した。
15万円で買えるレザージャケットブランドの中では、とりわけコスパが高いことは間違いない。
きっと長きに渡り、あなたのワードローブの中心選手として活躍してくれることを私が保証しよう。
若干難点もあるが、きちんとメンテナンスすれば大きな問題に発展することもない。
きっと、あなたが探すレザージャケットブランド候補の一つとして、満足していただけると思っている。
最高の一着を手に入れてほしい。