ジーンズの裾上げ|高級デニムは加工料金をプラスして考える

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ジーンズの裾上げについては、デニム好きなら避けては通れない大きな悩みの一つだろう。

 

ちまたに言われている、3万円前後のプレミアムデニムを買うならなおさらのことだ。

色落ち・加工ともに最高の出来栄えだったとしても、一番のポイントになる裾加工を切ってしまっては価値は50%無くなったようなもの。

 

脚の長い人は今日の記事を読まなくて大丈夫。

私と同様の短足さんには、有意義なものになると確信している。

 

ジーンズの裾上げについて、タイプ別に料金や仕上げの方法について紹介していくことにしよう。

 

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ジーンズの裾上げ|デニムの種類と最適な加工

まずは、デニムの種類別に最適な加工方法を探っていきたいと思う。

その後に具体的な手段について紹介していく流れにした。

 

リジットデニム

 

リジットデニムとは、未洗の糊がバリバリについたローデニムのことを指す。

 

最初から裾にアタリなんて付いてない状態だから、自分の脚の長さに合わせて裾上げするだけ。

ここで考えるべき内容としては、シングルステッチにするかチェーンステッチにするかということ。

 

チェーンステッチ加工は、縫い目の裏側がチェーンで繋がっているように見える加工のことを言う。

ヴィンテージデニムのように裾が段々になっている加工は、ジーンズマニアが購買を決定する際にポイントにしている重要な部分。

 

リジットジーンズの裾上げ時には、特に気にすることはないんだけど後々の耐久性を鑑みて、仕上げはチェーンステッチにこだわりたい。

購入するお店によってはシングルしか対応していないので、別途自分で加工が可能なお店を探さなければいけない手間はかかる。

 

ヴィンテージデニム

 

リーバイスの501xxやビッグEなど、1950年代~60年代にかけて製造されたヴィンテージデニムを履く場合、問題になるのは裾上げの可否だろう。

個人的な見解で言えば、裾上げしないというのが結論になる。

 

理由は、当時の雰囲気をそのまま残したヴィンテージデニムについて、加工を施すこと自体がナンセンスだと思ってるから。

なので、最高に自分の気に入った掘り出し物があった場合、デニムを裾上げする必要があるほどレングスが長ければ諦める。

 

次項で紹介する裾のアタリを残したまま裾上げする方法もあるのだが、ヴィンテージに手を加えることはあまりおすすめしたくない。

 

ヴィンテージ加工デニム

 

古着のような色落ち、アタリを職人の手を使って再現させたデニムのことね。

 

私が紹介しているKUROやRED CARD、Ron hermanなどが出しているプレミアムデニムについて。

 

ヴィンテージのような風合いを再現させるために、デニム生地・ステッチの選定から、ウォッシュの加工、縫製にまで非常に手間をかけて製造している。

メイドインジャパンのものが多いが、工賃が掛かる分価格も高い。

 

普通に裾上げしてしまうと、裾がツンツルテンになってしまうためトータルの雰囲気をぶち壊してしまう。

そのため、回避策としては3点が考えられる。

 

①貼り付け加工をする

②裾上げ+裾アタリ加工を施す

③自分で加工を再現する

 

①②については、次項で解説するとして③についてはどうだろう?

高校生の頃に、裾のアタリを残すべく必死で軽石を使って作業したことがある。

 

時間をかけた割には再現度は40%にも満たず、非常に困難を極めたことを思い出す。

なので、③の選択肢はそれなりに手先が器用で、時間に余裕のある人にしかおすすめできない。

 

よって①②で対応することになる。

 

ジーンズの裾上げにかかる料金(相場観)

ジーンズの種類ごとに必要な裾上げ方法を取り上げて説明を行った。

ここからは、具体的にジーンズの裾上げ料金等について話を進めることとする。

 

シングルステッチ

 

料金相場:0円~1,000円

作業期間:当日~1週間

 

基本的に店舗、通販ともに購入時のスタンダードな裾上げ方法。

購入時には費用が発生しないことがほとんどだと思うが、別途で街のなおし屋さんに持っていくと1,000円くらいは掛かる。

 

必要とする長さを計測してカット、最後は必要最低限の縫い合わせを行うだけだ。

結論としては、ジーンズの裾上げを考えた際に、シングルステッチを採用するのは避けたい。

 

 

コストだけで見れば必要最低限で済むかもしれない。

だが、加工が美しい高級デニムを切った後で思うことは、感覚値9割は失敗したと感じるはず。

 

最高の雰囲気だったものが、締まりのない姿になって返ってくる。

 

シングルステッチを採用するのは、ジーンズであればリジットオンリー。スラックスやチノパン等のパンツに限られる。

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チェーンステッチ

 

料金相場:2,000円

作業期間:1週間~10日間

 

先程紹介したチェーンステッチ、加工賃としてはシングルの約2倍が相場観だろう。

裾を表から見るだけでは、シングルステッチとの差がそれほど分からないだろう。

 

 

リジットデニムから育てたいと考えている人は、耐久性や裾のアタリを考慮してチェーンステッチで縫製することが望ましい。

ヴィンテージ加工のジーンズであれば、個人的には避けたいところ。

 

ワンウォッシュできれいめに履けるデニムであれば、まだ良いかな。

Yanuk(ヤヌーク)や、ヤコブコーエンなどのきれいめに限り例外として良いかもしれない。

 

実際にYanukのジーンズ裾上げ時のチェーンステッチ処理について見てみよう。

 

 

上が切る前のデニム裾の状態で、下側は裾上げ後にチェーンステッチで仕上げた状態。

 

なおし屋さんに同じ色のステッチが無かったことで、似てる色のものを使って縫い付けている。

チェーンステッチの仕上がりに問題はないものの、統一感が少し薄れてしまうのは残念だ。

 

裾のアタリ加工が無くなってしまうことが、一番残念なことに変わりはない。

何回か洗いを掛けることで、少しは見られたものになるだろうか?

 

貼り付け加工

 

料金相場:3,000円~3,500円

作業期間:1週間~10日間

 

ジーンズの裾上げのなかで、貼り付け加工は何度か試したことがある。

 

裾アタリ部分を切り取り、丈の長さを合わせた後に縫い合わせる処理をする。お店によっては「かぶせ」と呼んだりするところもあるね。

 

 

傍から見れば切ったと分からない加工ではあるものの、ロールアップがしにくくなるデメリットも併せ持つ。

 

切ったデニム生地の上から縫い合わせるので、二重になるわけだ。

つなぎ目に縫い合わせたステッチが見えてしまうこともあり、仕上がりが美しくない。

 

ジーンズの裾アタリが無くなるのは気になるが、その他細かい部分を気にしない人にはおすすめできる。

 

裾上げアタリ出し加工

 

料金相場:3,500円~4,500円

作業期間:2週間~3週間

 

一番違和感のない仕上がりにできるのが、裾上げアタリ出し加工になる。

 

ジーンズを切った後にもう一度裾のアタリを再現するといった、非常に手間ひまと技術が必要な裾上げの方法。

安いデニムが一本買える金額が発生するが、自分の体型に合ったデニムの裾アタリが完成する。

 

仕上がり重視の人は、間違いなく裾上げアタリ出し加工をおすすめする。

完成度の高さは、アタリの出し方だけではなくステッチの色等も遜色ないレベルで仕上げてくれるところもある。

 

その分、加工に掛かる日数は取られる。

最高に気に入ったデニムを、きちんと体型に合う長さで裾上げしたい人には願ってもない加工方法と言えるだろう。

 

まとめ

 

最後にジーンズの裾上げについて話をまとめることにしよう。

 

裾のアタリを絶対に残したい人は、貼り付け加工か裾上げアタリ出し加工の2つの選択肢。

なのでジーンズの選定と合わせて、裾上げに掛かる加工賃を4,000~5,000円見ておく必要があるわけだ。

 

ジーンズの価格 + 裾上げ加工に掛かる費用

 

これがジーンズ購入時に掛かるトータルの金額となるわけだ。

買ってすぐに履きたいからと、裾上げに時間と費用を掛けたくない気持ちは分かる。

 

でも、ヴィンテージ加工ジーンズは、トータルで見て雰囲気が判断されるものでもある。

 

これからデニムを買う予定の人は、是非参考にしてみてほしい。

出来上がりの完成度を比較したら、やらない選択肢は無いのだから。

 

ヴィンテージの雰囲気を損なわず、かつ自分の脚の長さに仕上げてくれる。

ただでさえ高価なデニムを買うわけだから、この辺をケチってすべてを台無しにしてしまわないように。

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