洋服は日本製と中国製で違いがあるの?大事なことは別にある

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洋服は日本製と中国製でクオリティに違いがあるのか?

 

洋服に限らず、昔からよく議論として取り上げられるものとして『製造国』の問題があると思う。

若い人よりも、私くらいの世代が製造国を気にする最後の年代じゃないかな。

 

私よりも下の年代の子達で、日本製か中国製かでこだわってる奴なんてほとんど見かけない。

たいして品質表示タグなんか見ないで買ってると思うし。

 

私は今の会社に入る前に自営で鞄を作っていたから、この辺のことは同業から色々と情報を得ている。

 

今の仕事も構造的には似たようなものだから、あまりアパレル業界に限ったことではないんだろうね。

この辺の経験を踏まえ洋服におきかえた時に、日本製と中国製でどの程度クオリティの違いがあるのかを見ていくことにしよう。

 

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洋服のクオリティは日本製と中国製でどこまで違う?

 

結論から言うと、洋服のクオリティは製造国で決まる話ではない。

 

中国製だろうが、日本製より品質が高いものも普通にあるし。

今から10年以上前だったら、このクオリティレベルは決定的な違いが見られた部分だろう。

 

どうあがいても、日本を上回るものを中国は作ることができなかった。

 

『中国製の服なんて絶対着ないし』

 

これは30歳になる前に、私が洋服を選ぶ際に基準にしていたものだ。

まだこの時期は有名セレクトショップでも、一部少ないながら日本製のものも存在していた。

 

テーラードジャケットなどは普通に日本製でないと嫌だったから、ここの基準を外すことはしなかった。

理由はラペルのかえりなどが、キレイに仕上がっているものが少なかったから。

 

でも、今は日本製のものを探す方がより難しくなってる。

 

すべての中国製が品質的に問題があるわけではなく、

欧米のトップブランドや日本のセレクトショップを製造している工場のレベルは高い。

 

もはや日本製はただの神話となってしまったのか?

 

中国製

 

中国製に切り替えた理由は単純で、ほとんどが人件費の部分。

大幅に利益を見込めるのは確かだが、20年以上前の中国製は酷かった。

 

カーディガンやTシャツなどは、大手セレクトショップのオリジナルレベルでも酷いものが多かった。

 

平気でほつれる、伸びる、色落ちするなど品質面が耐えられず、

その辺の時期は、日本製か欧米製のものを中心に着ていた。

 

どんなにデザインが良かろうが、中国製という品質表示タグを見た瞬間に買うのを止めるほど。

 

この辺は親からの刷り込みも大きいかもしれないな。

 

とはいえ、そこからユニクロや日本のセレクトショップ、世界のトップブランドまでもが中国生産に切り替えた。

 

中国はあっという間に世界の工場という位置にまで駆け上がっていった。

 

家電も今じゃ中国製造がほとんどだし。

誰もが知るトップブランドは、現地中国工場でも品質管理に自社の人間を投下して管理している。

 

絶対に相手任せにしていない。

 

それに、欧米のトップブランドや日本のセレクトショップの生産を請け負うレベルの工場であれば、工員の給料も他と比べてかなり高い。

中国では、春節という年に一度の大きな休みがあり、ここの手前で辞めていく工員が多い。

 

そして春節開けには旧工員は戻って来ず、新しい工員を募集するという技術の上積みがないのが問題だった。

 

最近は手厚い給料が保証されるトップブランドを扱うレベルの工場であれば、必然的に離職率も低くなる。

工員が安定すれば、技術水準も標準化されるので品質は安定する。

 

品質管理をどこが行っているのかが大事で、製造国は大した問題にはならない。

 

欧米も日本も、それなりに名の知れたブランドは現地工場を厳しく管理している。

そのブランド毎に品質基準があり、その基準に達したものしか市場に流通しない。

 

中国で調達出来ない材料は、他から輸入して賄えるため何も問題ない。

設備も日本や欧米のものと変わりない。

 

ただ中国メーカーが管理しているものは、疑わしい。

そもそも日本や欧米諸国のような厳しい品質基準なんて設けてないだろうし。

 

日本でも欧米でも、どっかの商社経由で入ってきた中国メーカー製の洋服の品質は良くない。

 

最近ではレートの変動や環境問題の規制から、中国製造一辺倒も厳しくなってきている。

人件費は高騰していること含め、チャイナリスクを嫌ってベトナムや東南アジアへシフトする企業も増えた。

 

とはいえ、1年2年で大きく変わるというよりは、少しづつシフトしていく感じだと思う。

 

日本製

 

日本製に勝るものはない。

 

この国の製造業のレベルは他国の比ではないのだ。

家電や自動車で、これだけ世界に通用する技術を持った国が他にどれだけあるか。

 

それは洋服も同様、欧州トップメゾンのデニムは基本的にメイドイン岡山であることがほとんどだし。

 

染色も縫製も、他の国と比較してもまったくレベルが違う。

 

だから洋服は日本製を好んで着ていたし、

日本製のものですぐにダメになってしまうようなものは一つもなかった。

 

それが今の凋落ぶりは何なんだ。

 

家電は中国や台湾企業の傘下に降り、立て直しもままならない。

洋服だって、素晴らしい技術を使わず製造拠点を中国に移してしまった。

 

成熟した日本は、製造業なんて構ってられないというのだろうか?

その割に新しい産業に力を入れるわけでもなく、国内は低空飛行を続けたまま。

 

このまま行ったら日本の素晴らしい技術も後継者問題やら、

なんやらで立ち行かなくなると思う。

 

いくら中国製が目覚ましい発展を遂げようが、

いまだ日本製の素晴らしさを超えたわけではない。

 

やっぱり日本製は素晴らしいのだ・・・

 

 

・・・というわけにはいかない・・・

 

 

日本製に限らず、イタリア製やフランス製と言われるものが、

本当に現地で生産されてると思う?

 

最終工程だけを日本もしくは上記イタリア、フランスで行い、現地製造というタグを付けて売っているものもある。

 

もしくは、日本、イタリア、フランス内で製造しているんだけど縫製等を行っているのは中国人だった・・・

なんて話はよく聞くことだ。

 

ここを見極められるのは、最終的に自分で使ってみないと分からないということ。

 

まとめ

 

結局のところ洋服の製造国で中国製、日本製のクオリティはどちらが上かと聞かれたら、相対的に日本製の方が上と回答しておく。

ただ、大手ブランドが現地で品質管理している工場については、ほとんど差はないと言える。

 

今後、国内製造業が空洞化して海外製のクオリティの方が高くなったら、悲しい気持ちになるのは私だけじゃないだろう・・・

 

結局原価はいくらで作ってるの?

 

製造国の問題はなんとなく理解できた人も、

アパレルの原価率が実際いくらなのか気にならないかい?

 

20万のダウンジャケットはいくらで作られてる?

 

そんな疑問を解消したい人のために以下記事を書いたので、併せてお読みいただけるとより理解が深まるだろう。

>> アパレルの原価率はエグい!本当に買う価値があるか見極める

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