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私はコールハーンの靴が大好きだ。
理由は、洗練されたデザインでありながら、スニーカーに負けない機能性を有しているから。
その独特のポジションにあるコールハーンの靴の中でも、とりわけ代表作と言えば『ルナグランド』と『ゼログランド』が挙げられると思う。
私は5年前に『ルナグランド』を購入し、週一・二のペースで比較的ヘヴィに履いた。
ナイキの技術が搭載されているモデルなため、軽さはスニーカーと変わらない。かつ耐久性が良いのか、ソールの減りやアッパーの剥がれ等も起きなかった。
完全に私の信頼を勝ち取ったコールハーンの靴は、2足目『ゼログランド』の購入につながる。
今回はコールハーンの靴、手持ち2足を徹底的に比較する。
ルナグランドとゼログランドを購入検討している人は、参考になると思うよ。
コールハーンの名作靴『ルナグランド』『ゼログランド』
まずはコールハーンのルナグランド・ゼログランド2足を比較する前に、それぞれの靴ができる経緯を踏まえ簡単に説明することにする。
すでにコールハーンの2足を知ってる人は、読み飛ばしていただいて構わない。
ルナグランドはナイキのエアを搭載した高級靴
コールハーンは1988年にナイキの傘下に入ることになる。
ナイキ独自のエア技術である「ルナロン」を採用した高級紳士靴を発表したのが2000年、それがルナグランドになる。
ルナグランドという名称は「ルナ(月面)」「グランド(雄大な)」という言葉の組み合わせで出来ている。
軽快な履き心地を見事に表現できている素晴らしい商品名。
地球の6分の1の重力とはいかないまでも、十分にその軽さを体感できるモデルがルナグランドなのだ。
ゼログランドはルナグランドの進化版
ルナグランドの発表から13年、ナイキ傘下を脱したコールハーンはその進化版である『ゼログランド』を発表する。
6分の1では物足りなかったからか、「無重力」を意味するZEROという言葉が示す通り、コールハーンの全技術を結集したフラッグシップモデルだ。
ルナグランドよりもさらなる軽量化に成功、その要因は主に2つの技術が大きい。
アッパーはパンチングで実際に穴を空けている。軽量化を徹底するためのシームレス構造、ソールにも切れ込みを入れている。
この切れ込みにより、軽量化のみならず屈曲性が増すことで、より良い柔軟性を発揮できるシューズとなっているのだ。
最軽量モデルで290gとこれが軽いのかは、他のスニーカーと比較してみないと分からない。
とはいえ、実際に履いた時の感覚値としてはコールハーンの靴技術を結集したモデルだけに『超軽』なのは言うまでもない。
『ルナグランド』『ゼログランド』比較
ここからは具体的に両者の違いについて言及していくことにしよう。
はっきり言って、外観から見る違いなんてアッパーに穴が空いてるかどうかぐらいしか分からない。
他のパーツを見比べることで、明確な違いを見つけることができるのだろうか。
ちなみに、両シューズともにサイズは26.5のものを比較している。
デザイン
コールハーンの靴を代表するルナグランド・ゼログランド。
デザインはともにウイングチップを採用している。ゼログランドはトウ部分にメダリオンを施しているのと、模様に沿ってパンチングで実際に穴が空けられているのが特徴だ。
ルナグランドが黄色い靴ヒモをしている理由は、片方の純正靴紐が切れてしまったため。とはいえ、この黄色いヒモも元から付いていたものなのよね。
その割には長さが微妙に合ってない・・・
実際に履いてみると分かるが、ゼログランドの方が幅が狭いのでよりすっきりとした印象に映る。
純粋な靴裏のソール幅を計測すると、ゼログランドは11cmに対してルナグランドは10.5cmとルナグランドの方が狭い。
でも、これはゼログランドのソールが末広がりになっているため、5mm太い数値になってるんだ。
この辺は数値のカラクリみたいなもので、ネット通販で買う際に気を付けなければ行けない部分。
いずれにせよ、ウイングチップのオーセンティックなデザインに、スニーカーの機能を象徴した独特のクッションを採用していることが特徴となっている。
素材
基本的に素材の違いが大きいのがクッションテクノロジーの部分。
ルナグランド
アッパー素材:牛革スエード
ライニング素材:前半分牛革
アウトソール素材:EVA / ラバー
テクノロジー:ルナロン
ゼログランド
アッパー素材:牛革スエード
ライニング素材:合成皮革
アウトソール素材:EVA / ラバー
テクノロジー:GRAND OS
ともに牛革のスエード素材を使っているが、その触り心地や硬さは全く異なる。
ルナグランドはしっかりした硬さを感じることができ、これが耐久性につながっているような気がした。
ゼログランドはさらなる軽量化を意識してか、柔らかい革を使用しており、非常に良く伸びる。
柔軟性の高さはゼログランドに一日の長がある。
耐久性
アッパーに使われているスエードは、ルナグランド・ゼログランドと共に牛革スエードを採用していることに変わりはない。
ただ、ゼログランドの方が柔軟性の高い柔らかい素材が使われている分、長期的に履いて行った際にどうしても駄目になるのが早そう。
あくまでイメージの話になってしまうのだが・・・
とはいえ、単純にアッパーに穴が空いてるから、雨水の浸入を許してしまうだろうし。その辺を複合的に見た際に、耐久性能についてはルナグランドの方が上かな。
重量差
コールハーンの靴はデザイン性と機能性を併せ持った、実用的の高いシューズ。
そのフラッグシップモデルだったルナグランドとゼログランド。
リリースしてから大分経つこともあり、ゼログランドの後継モデルも発売している。今更重量を比較したところであまり意味が無いかもしれない。
単純な興味本位で自分の靴重量を測ってみることにした。
ルナグランドは289gとこちらも結構な軽さ。
公式情報でのゼログランド26.5サイズの靴重量は片足290g、実際に計測した私のゼログランドは278g。
誤差5%は許容範囲内に収まっているんだろう。
ルナグランドの重量は289gなので、11gと若干ではあるがやはりゼログランドの方が軽い。
テクノロジーの進化により、ここからさらに軽量化することはできるのだろうか。
まとめ
コールハーンの靴の中でも人気のある二足を比較してみた。
耐久性の優れたモデルがほしいのであればルナグランド。
柔軟性で選ぶのであればゼログランドになる。
ルナグランドはすでに廃盤商品なので、公式通販サイトでは販売が終了している。
ゼログランドもローンチから2年が経過し、グランドレボリューションやスティッチライト等のモデルが新規にリリースされている。
クラシックな見た目で機能的なシューズというのは、コールハーン以外に中々お目にかかれない。
自分好みのコールハーンが見つかることを祈ろう。