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ダッフルコートはメンズの冬の着こなしでポイントになるアウターだ。
元は漁師が真冬に身に着けるものとして重宝していたものがダッフルコートなのだが、そこから派生して海軍の防寒具として長らく活躍する。
かなりハードワークな環境でも耐えられる頑丈な仕様とはいえ、我々世代になると中高時代に着ていたためか、子供っぽさを感じてしまうのも確か。
今回はダッフルコートをコーデに取り入れる際に、大人のメンズでも問題ないものを紹介させていただく。
キャメルと迷ったが、誰にでも似合う万能性を取りブラックのダッフルコート着こなしを考えていこうと思う。
ダッフルコートの着こなしで大人のメンズが似合う仕様
こどもではなく、大人の男性にこそ似合うダッフルの仕様って何だろう?
ブランドで言えば、ど定番のグローバーオールやオールドイングランドの名前が上がると思う。
シャープに黒のカラーを使うことは決まっている前提で、他の部分について考えてみた。
生地感
ダッフルコートの「ダッフル」の語源はメルトン生地の生産拠点であるベルギーの『デュフェル』からきている。
メルトンは冬のアウターに使われることが多く、ダッフルの他にピーコートや私が着ているスタジャンなんかにも使われている。
メルトンは高密度で保温性が高く非常に温かい毛素材で、配合率は当然ウール100%のものが一番温かく質感も柔らかい。
これがナイロンなどが配合したものになると、よりゴワゴワ感が強くなり着心地も落ちる。
メルトンは温かい反面、素材自体が重たいので若い頃はこの重量感があまり好きではなかった。だが大人のメンズが着ることを考えれば、この重厚感は一つのポイントになる。
ある程度質の高いものを着ることを考えれば、メルトン生地の質は非常に重要なものになる。
フード
大きなフードが特徴のダッフルコートには、襟が付いたモデルも存在する。個人的には大きなフードがダッフルの王道だと考えているため、襟付きの仕様は違和感を感じる。
本来、この大きなフードが付いている意味としては、帽子を被ったままでもその上から被せられるように防寒性に配慮したため。
やはり本来の目的から大幅に乖離してしまう仕様になるのは、あまり良いと思えない。元々、しかるべき理由があって付いているのだから。
これを子供っぽいと言う人もいるが大柄なフードはそのまま、ここは重要な仕様なためクラシックにいこう。
トグル
ダッフルコートの一番の特徴として挙げられるのは「トグル」の部分に集約される。
ここを見て「あっ!ダッフルだよね」と判断される一番ポイントになる箇所なのだ。ここの仕様がジッパーやボタンでないことに意味がある。
そもそもダッフルコートにトグルが採用された理由は、厚手の手袋をした状態でも簡単にボタンの取り外しができるようにしたため。
ここの材質によって、ダッフルコートの価値大きく左右するポイントになってしまう。
木製(麻紐ループ)
木製のトグルに麻紐という組み合わせが多い。
どちらかというと原点にある仕様だと私は理解しているが、カジュアルに寄った雰囲気となってしまうためオンオフ兼用にはならないと感じている。
あなたのコーディネートのほとんどがカジュアルなのであれば、木製トグルの方が一体感が出るし合わせる服も多くなる。
麻紐は耐久性の問題についても優秀なので、その辺が選定の肝になるところか。
水牛角(革ループ)
水牛角のトグルに革のループを組み合わせた高級感を感じさせる仕様のもの。
今回の推奨はどちらかというとこっちを推奨することになる。ブラックカラーのソリッドな雰囲気には、水牛角トグルとレザーループが良くマッチするから。
大人のコーディネートを標榜している手前、中途半端なカジュアルな仕様を取り入れるよりは、削ぎ落としても良いと思う。
麻紐に比べ革ループは耐久性の面で劣ってしまう。コストパフォーマンスでみた時に、ここをどう考えるかで選択するものも変わるのかな。
ポケット
手袋を付けた状態でも丸々と入ってしまうほど大きい、両サイドに配置されたポケットもダッフルコートの大きな特徴の一つだ。
フラップのある無しがデザインの違いになりそうだが、ここは大きく影響してくる部分でもないと思っている。
フラップ付きの方がフォーマルな感じはするが、そこは大きなサイズのポケットが付いていればOKということにしておこう。
まとめ
ダッフルコートのメンズ着こなしの重要な要素として、私が思うことをいくつか紹介させていただいた。
やっぱり黒のダッフルに、水牛角トグルの仕様が私の一番好きなもの。耐久性が少し落ちはするが、着る頻度との兼ね合いなのでヘビロテをしない前提なら問題ない。
ブランドによっては修理可能なところもあるし、定番ものであれば10年は余裕で着ることができる。
大幅にデザインが変わることはなく、ほぼ完成されたものなのだ。
自分のスタイルにあったダッフルコート選定の一助となれば幸いです。