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久しぶりにスーツの着こなしについて話をしようと思う。
基本的に私服通勤の私にとって、スーツを着こなすシーンは限られる。
今となっては冠婚葬祭のときか、よっぽど大事な商談でもない限りスーツを着用すること自体が無くなった。
とはいえ、30代前半まではバリバリに毎日着ていたこともあるし、最近また着てみたいと思うようになった。
スーツの着こなしで最も重要なことは、ルールを守ることだ。
いくらトレンドがあるとはいえ、法則が存在するのも事実としてある。
この法則に則った上で、自分なりのアレンジをすることはOKだが、逸脱することは許されない。
「ドレスコードが無い」といっても過言ではない日本において、守るべきルールがあることをまず覚えておこう。
ということで、今回はスーツの着こなし方について話をさせていただこう。
スーツの着こなしはこの6つを押さえる
メンズはスーツの着こなしですべてが決まると言っても過言じゃない。
世の女子達にとって、男の戦闘服であるスーツの存在は時に評価を根底から覆すほどの威力を持ったおしゃれ服なのだ。
スーツを着た男性が良く見えるのは、『できる男の象徴』として脳にインプトットされているからなのだろう。
シャープにスーツを着こなす男性に、根拠なしに3割増しの評価を与えてしまう。
まさに魔法の道具
とはいえ、今回は女子にモテるためのスーツの着こなしではなく、あくまで社会の一般常識としての着こなしについて話を進める。
まずはルールを理解し、それを取り入れることから始めてほしい。
体にフィットするサイズ
まず何よりも大切なことは、体にフィットしたサイズのものを選ぶこと。
ここで重要な点は3つある。
①肩幅
②身幅(ドロップ幅)
③袖丈
決してブランドがどこでとか、スーツに使われる生地がロロピアーナだとかは関係ない。
まずもって必要なことは、自分の身体にいかにフィットするかの方が大事になる。
肩幅
肩幅は袖付部分よりも外側にくるものは選ばない。個人的にはパットが厚めに入っているものもNGだ。理由はあまりにも堅い印象を与えてしまうため。
ロボットのような堅い印象にならないよう、薄めのパットをチョイスするように気をつけよう。
身幅
身幅はスーツの着こなしを左右する要素の中で、最も重要な位置を指すもの。
胸周りと胴回りの差(ドロップ)が、美しい上半身を決定する。なので胸筋が鍛えられていて、ウエストが細い人はスーツが似合う。
ラペルの返りが胸からウエストに沿って、きれいな曲線を描くから。
ウエストが胸筋と変わらないサイズになってしまった私のようなおデブさんは、スーツの似合わない真逆の体型と言って間違いないだろう。
袖丈
肩幅と身幅がピッタリなのに、袖が異様に長い人をたまに見かける。
これは確実にNGで、『他人に借りてきたもの』という印象を拭えない。スーツのジャケットにおける袖丈の長さは、少しシャツが見える長さが基本ルール。
手の甲まで隠れてしまうような長さの人を見かけると、非常に残念でならない。まるで親に買ってもらったものをそのまま着せられたような印象を受けてしまう。
パンツのサイズは「手でつまめる」ゆとりをもつ
昨今は身体にフィットしたタイトスーツが主流になっているゆえに、スキニーパンツのようなパターンのものも存在するようになった。
これは確実にNGで、とりわけ裾幅が18cm以下でモモもピタピタなパンツは、傍から見ていて気持ち悪さしか残らない。
プレスラインを考えても、ピタピタ過ぎるサイズ感は型崩れを早めるだけで、何一つ良いことがない。
わたり幅は、手でつまめるゆとりがあるものをチョイスするように。
ジャケットよりもシャツをこだわる
どうしてもスーツ選びをした際に、シャツはついでという発想になってしまうことの方が多いと感じる。
昔は私もそうだったが、上下を買うのに予算を使い切ってしまい、シャツやベルトまでお金が残らない。
ジャケットよりもシャツにこだわった方が、おしゃれに見える。
上半身を構成する要素としてシャツの果たす役割は、Vゾーンに限られると思ってないかい?
そんなことはなく、ジャケットを脱いだ時を想定してシャツにもそれなりの投資をしよう。
ジャケットを脱いだ時に、シャツが身体に合っていなかったり(太くてシワシワ)、スタンダードカラーを選んだことでVゾーンが中途半端。
こんなことはよくあることだ。
カッタウェイかワイドカラーのシャツに一枚袖を通してみてくれ。
おすすめはフィナモレで、これ一枚で主役になれるオーラを纏っている。
私の会社でもスーツにボタンダウンを合わせる風習があるが、これもNG。ボタンダウンシャツはあくまでカジュアルなアイテムなので、スーツに合わせないのが一般的。
許されるとしても、もう少しカジュアルなジャケパンスタイル時などに限られるだろう。
ヒモのない靴はNG
おっさんや、若い子がやってしまうスーツの間違った着こなしの代表例として、ヒモのないものを合わせてしまうことがある。
アイテムで言うと、ローファーをコーデしてしまうこと。
これは明確にNG、日本の商習慣というよりも「靴を脱ぎ履きする文化」が影響してることが大きな理由だとは思うが、世界のドレスコードで見た場合はありえない。
冠婚葬祭時にも万能に使えるストレートチップが、まず持つべきスーツの着こなしに合ったファーストシューズということになる。
プレーントゥやホールカットなどの、本当にシンプルなものが個人的には好み。
靴下
これはいまだに良く見かける光景になるが、スーツに白いソックスを合わせていたり、スニーカーに履くようのちっちゃい靴下の人を見かけるが、これもNGだ。
スーツを着こなす以前に、一般常識の欠如としか言いようのない暴挙と言える。
なぜ、それを選ぶのか?
まじで理解に苦しむところだが、椅子に座った時のことをきちんと想定しておこう。
チラっと見えた瞬間に、好印象だったものからあっという間にダサさが際立ってしまう。
タンクトップ
シャツから浮き出たタンクトップのラインほど醜いものはないだろう。
おっさん度が40%は上がってしまうため、合わせる下着にも注意を払うようにしてほしい。
シャツは下着が起源であることを考えると、下には何も着ないことが推奨されるようにも感じるが、日本の気候を考えた場合にTシャツ等は必須になる。
夏の暑さでジャケットを脱いだ際に、肌が透けてしまうのは相手に与える印象としては最低で、吸湿速乾性の高いアンダーウェアは必須なのだ。
スーツの着こなしを考えた際に、ユニクロのエアリズムや、グンゼのSEEKなどは回避策としてはベストな下着と言えるのでおすすめしておく。
まとめ
スーツを着こなす際の基本的なルールについてまとめておいた。
このルールにまず従ったうえで、自分の色を出すことをおすすめす。
スーツ自体がメンズにとって、大人になった象徴的なアイテムということを考えると、社会に配慮する姿勢を併せ持つことが重要なのだ。
まずは、スーツの着こなしの前に自分の一般常識が試されると思ったほうが良い。
誰でも失敗することなので、あまり深く考えずにルール通りに着こなしてみてくれ。
まだまだ挙げたい項目は数あれど、最低限の内容を記載しておいたので参考になればと思う。
随時更新して項目は増やしていくので、定期的に見直しを掛けていただければと思う。