この記事は約 7 分で読めます。
『モノトーンコーデはおしゃれ』
これは洋服に目覚めた10代後半から、なかば無意識的に刷り込まれた概念と言える。
特に私がメンズファッションに目覚めたきっかけというのが、モード系に端を発していることもそれを後押しする理由なんだが。
白と黒を基調とするカラーで全身をコーディネートする。灰色も加わると3色になるが、この極めてシンプルなモノトーンのコーデは、無条件でおしゃれと定義できるんだろうか?
モノトーンコーデがおしゃれと言い切れるのかを改めて考えてみた。
モノトーンコーデはおしゃれへの無条件切符?
ファッションに興味を示すものであれば、モノトーンコーデは誰もが通る道だと思っている。
とはいえ、このシンプルなカラーコーディネートのすべてが、無条件でおしゃれという条件をクリアすることにはならないだろう。
代表的なモノトーンコーデを挙げていきながら、我々世代が取り入れるべき大人の着こなしでも通用するものを抽出していく。
ホワイトxブラック
まずはシャツやカットソーなどを白色でコーデして、ボトムには黒色のパンツを合わせたシンプルで定番のモノトーンコーデ。
間違えると、どっかのカフェの店員さんみたいなコーデになってしまう危険がある。シンプル過ぎる無難な着こなしと言えなくもないが、あえて無しということもない。
このようなシンプルで周りとの差別化が難しいコーディネートは、アイテムの特性やディティール、着る人のサイズ感によって受ける印象は変わる。
着こなしによって、真面目な印象を与えることもできるし、色気を感じさせるものにすることもできる。
シューズで印象も大きく左右されるので、カジュアル感を強めたいのであればスニーカーやサンダル。しっかりと引き締めたいのであれば、パンツと同系色の革靴を合わせるのがベスト。
モノトーンコーデがおしゃれに見えるかは、トータルでのバランスで決定される。
無難と捉えられるか、それともセクシーと捉えられるか、その結果は雲泥の差となって表れるだろう。
グレーxホワイト
グレーを基調とする着こなしは、大人の上品さを引き立ててくれるように思える。
真っ黒だと重たくなってしまうし、白だけは淡い感じでバランスが取りづらい。グレーが果たす役割というのは明確なんだ。
テーラードジャケットにスラックスというセットアップに、少し明るめのグレーを持ってくる。インナーは白いシャツもしくはTシャツを合わせれば、ベーシックなキレイ目コーデが完成する。
モノトーンコーデでおしゃれさを出すのであれば、足元にもグレーと同系色のスニーカーなんかを合わせれば完璧なスタイルが完成する。
白x黒のコーディネートにグレーを足すのも、おすすめのモノトーンコーデの一つ。
黒パンツに白シャツ、カーディガンをグレーにする等、全体をバランスさせる要素としても不可欠なカラーなのさ。
ブラックxブラック
モノトーンコーデの中でも、かなりソリッドな印象になるのが黒に黒を合わせるオールブラックなコーディネート。
モノトーンコーデ=おしゃれ
の前提条件として、黒単色でコーディネートをまとめることが私が10代後半に学んだことだった。
いや、学んだというよりは肌身で感じたのがオールブラックの威力。
はじめはカラスだなんだと言われたが、着こなしが洗練されていくに従いその評価も変わっていった。
一時期は本当に黒x黒のモノトーンコーデ一辺倒に偏ってた。
でも、あるとき黒に頼りすぎてる自分に気づいてからは、おしゃれに見えない色も取り入れるように変えていったね。
私=黒という印象が強く固まり過ぎるのも嫌だったし、クローゼットにあるものがすべてブラックというのも気が滅入る瞬間でもあった。
美味しいものも毎日食べれば飽きるのと同じで、組み合わせを色々と持ってる方がバランスも取れるし新鮮で面白い。
話が少し反れてしまったが、ブラックxブラックのモノトーンコーデでおしゃれさを感じるのが革ジャンにブラックデニムという装いだ。
黒のテーラードジャケットにブラックデニムも同様なんだが、これほど男臭くて大人の香りが漂うアイテムもそうは無いと思ってる。
足元は革靴やブーツを合わせず、シンプルに黒のコンバースなんかが私が好きなコーディネート。
ブラックxブラックは、間違いなくソリッドでおしゃれなモノトーンコーデの一つだ。
グレーxブラック
白黒がありきたりで微妙だと感じる人は、白の代わりにグレーを合わせるとしっくりくるかもね。
グレーとひとことで言っても、淡いライトグレーから深みのあるチャコールグレーでは、印象は全く違う。この微妙な色差だけでもコーデに差が出てしまうのだ。
グレーデニムに黒ジャケット、ブラックデニムにグレージャケット。
上下反対になろうが、それで問題が起こるわけでもないしね。注意しなければいけないのは、グレーカラーの濃淡くらい。
個人的に好きなコーディネートは黒のハイゲージニットに、グレーのキレイ目なパンツを合わせるコーディネート。
足元はやっぱり外しでコンバースのオールスター黒、というシンプルな着こなしが好き。
まとめ
モノトーンコーデがおしゃれなのかを定義したかったが、ケースバイケースということになりそうだ。
合わせるカラートーンを上手くバランスさせることの重要性と、最終的にシューズの種類で見え方がまったく変わる。
モノトーンコーデをおしゃれにまとめるためには、それ相応の経験が必要になるのは間違いない。色は微妙な組み合わせだけに、一朝一夕でマスターできるようなものではない。
微妙なカラーでコーディネートが変わるのを楽しんでもらいたい。
色マジシャンになる初めの登竜門がモノトーンコーデなんだろう。