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ロンハーマンのメンズ人気に陰りが出てきてる。
いや、人気はもう終わってしまったのか?
2009年にアメリカ以外では、世界で始めての旗艦店が東京千駄ヶ谷にオープンした。
西海岸スタイルは、日本であっという間に浸透し人気も爆発、プレミアムブランドショップの仲間入りを果たしている。
私がロンハーマンを知るきっかけになったのは、2010年に二子玉川高島屋SC館にオープンしたとき。
『Ron Herman』
と書かれたSC館1階の店舗入口前で、?と思ったことを思い出す。
その辺を含めてロンハーマンメンズ人気を振り返ってみた。
そもそも『Ron Herman』て・・・
まずは前提の話からはじめよう。
そもそもの話、アメリカロサンゼルスで人気のセレクトショップ「フレッドシーガル」の敏腕バイヤーだったのがロンハーマン。
フレッドシーガルから独立して自身のオンリーショップである『Ron Herman(ロンハーマン)』を立ち上げたのが1976年ということ。
日本に入ってくる30年以上前から存在してるのだ。
そんな昔から注目されてたお店が、なんでこのタイミングで日本に入ってきたのか?もっと早い段階で取り上げられても良いはずなのに。
めちゃくちゃオシャレな人は昔から知っていたのだろうか?
日本で注目される何年も前から、『Ron Hermanが日本に入ってきたらなー』なんて考えてた人が果たしていたのかが疑問だった。
『あのRon Hermanが・・・』『セレブリティ御用達ブランドのRon Herman・・・』
この売り文句に、非常に違和感を感じるのは私だけではないはずだ。
Ron Herman(ロンハーマン)はセレクトショップ
そもそもロンハーマンはセレクトショップであり、そこで販売されているブランドは多岐に渡る。別途記事でも紹介しているベアフットドリームスも取扱ブランドの一つ。
『Ron Herman』タグが付いているものはオリジナル商品になり、製造は中国で行っているものがほとんどだ。
RHCやRon Herman Vintageなど派生商品の展開も複数ある。
ちなみに一昨年に、もともとロンハーマンが働いていたフレッドシーガルが代官山に大々的にオープンしたが、Ron Hermanほど人気は定着しなかった。
本国では第一人者なのに、日本では二番煎じ的な目で見られてしまったからなのだろうか?
Ron Hermanでの取扱ブランド
ロンハーマンで取扱しているブランドは複数ある。
モンクレール、マルタンマルジェラ、フランク&アイリーン、ロッキーマウンテン、ベアフットドリームス、VANS・・・
ほんの一例を取り上げただけ。
しかも、このブランドとのコラボレーションアイテムを作ることで、他のセレクトショップでは手に入らないものをラインナップしている。
別注品は人気が高いので、入荷即完売という事態に陥るわけだ。この辺も裏原宿時代と被る部分を感じる。
ロンハーマン人気は、この錚々たるブランドとのコラボレーションによる付加価値的なところも大きい。
いや、ロンハーマンの人気に引っ張られる形だから、やっぱり未だ影響力は大きいわけだ。
そんなことを言いながら・・・
そんな批判めいたことを言いながら、実は私はロンハーマンが好きだ。
この流れで好きなの?って思われるかもしれないが、日本に紹介された当時がちょうど結婚・妻の出産という時期と重なる。
仕事もスパークして土日も働く日が多く、精神的に疲弊しきっていた。
そんなときに二子玉川高島屋に新しくオープンしたロンハーマンは、私の眠っていた服への情熱を呼び醒ましてくれた貴重なお店。
アメリカ西海岸の雰囲気がそうさせたのか、良く分からないが良いと思った理由が明確にある。その辺を以下に記載していこう。
ロンハーマンがメンズに人気な理由
ロンハーマンがメンズに人気な理由はどこにあるんだろう?
このフワフワとした感覚的な理由ではなく、もう少し考えてみた。
カリフォルニアスタイル(ゆるい雰囲気)
『Style of Life California』
カリフォルニアの浜辺を愛する家族と散歩するのが私の朝の日課になる。愛犬のシャトーは娘と海辺を走るのが大好きだ。
まだ4歳の息子はお気に入りのストライダーで、姉とシャトーを追いかける。私と妻は浜辺でドリップ仕立てのコーヒーを飲みながら、子どもたちの戯れる姿を見てるだけで幸せな気持ちになる。
カリフォルニアスタイル自体がコンセプトであり、上記のような雰囲気が容易に頭に浮かび上がる。
カリフォルニアがどんなところか行ったことがないが、こんな感じなんだろうと実体感させてくれる。
このリラックス感の提案は非常に大きい。
海に近い生活、自然との調和等はどの分野にも言えることだが、アメリカ西海岸を彷彿させる店造りからも簡単に想像ができる。
白いペンキ仕立ての店構えは、
「洋服を買いにいく」というよりも「ちょっと立ち寄ってみる」
くらい、気持ち面で違いを生む。
価格が高いのは入ってから気付けば良いってわけでもないが、雰囲気を感じさせるお店づくりが本当に上手い。
ハイカジュアルというポジション
アメリカではアスレジャーがブームとなり、スウェットはデニムを超える人気にまで成長した。
ロンハーマンはサーフという褐色の肌を連想させる部分と、スウェットなど健康的なイメージを掛け合わせた普段着的なリラックスウェア。
かといって置いてあるブランドはカジュアルに偏るものではなく、モードなものもラインナップされている。
ただのカジュアルウェアというだけでなく、一段上の概念を持った『ハイカジュアルウェア』という位置付けだ。
日本でサーファースタイルは確立されていたとはいえ、頭にすぐに思い浮かぶブランドは存在しなかった。
クイックシルバーやVOLCOMなどはあったものの、本格的にブームになったのは今回のロンハーマンの功績が大きい。
ヴィンテージ感
基本的なアメカジアイテムとサーフスタイルの融合、これを高い次元に昇華させてるのがロンハーマンメンズの人気たるところ。
私はドストライクなところではあるが、『ただのボロ』『汚い』と感じる人がいるのも確かだ。この作り込まれた古着感をどう捉えるか?
この完成度はロンハーマンヴィンテージが出来てから、さらに高いものになっている。私の体型に合ったものがないのが残念なところだ。
シャツやカーディガン、パーカーなどにも、褪せ感をうまく取り入れている。合わせ方を間違えると、ただのボロを纏った人とも捉えかねないゆえ、細心の注意が必要だ。
希少価値
さっきのブランドとのコラボレーションの話に戻るが、他で買えない分非常に希少性が高い。高値で転売できることから発売予定日には、普段見かけないような輩に遭遇することになる。
かみさんと一緒に二子玉川店に行った時に一度だけお店に並んだことがある。
当時アイビーズプレイスへ移動する前の高島屋SC館時代に、なんか人だかりが出来ているのを見つけて意味もなく一緒に並んでみた。
コイントートの販売日だったらしく、黄色とピンクのチケットを選ばされた記憶がある。その行列には、ファッショニスタに紛れて浮浪者っぽい人達も並んでいた。
この辺は裏原時代と同じなんだな。
転売屋がいるのは、そのアイテム自体の希少性と人気の高さを示している。
ロンハーマンは、メンズではまだまだ人気のブランドなのだ。
セレブ御用達
『アメリカマリブでセレブの御用達ブランド』
とか何かを形容する言葉に日本人は本当に弱い。実際にアメリカでセレブが着てる服なのかなんて分からない。現地で今でも人気があるのだろうか?
ブラット・ピットやジェシカ・アルバが愛用していることで有名、日本では木村拓哉や辺見えみり等、著名芸能人・モデルが普段使いするブランドとのこと。
ロンハーマンを着てもセレブになれるわけじゃないのに、同じステータスのものを欲しがってしまうのはなぜなんだ?
憧れの人と同じものを持ちたいというのは、人間の自然な感情の一つなんだろう。
まとめ
単純な話、ロンハーマンはサザビーリーグを通して日本に入ってきている。最終的に全体的な微調整をサザビーが手掛けることによって、日本のライフスタイルに見事マッチした。
基本的にアメリカブランドはマーケティングが上手い。
ただ、ロンハーマンを真似しても同じテイストを出すことはできない。簡単そうで難しいバランスの舵取りができるのが人気を維持している理由だと思う。
スタイル的には好きなお店なので、このまま日本でも定番化してほしいと切に願う。
ロンハーマンデニムのレビュー記事
ちなみにロンハーマンの中でも人気が高いのがデニム。
ロンハーマンデニムのディレクターは、長年ロンハーマンと関わりを持ち、自信もブランドを展開しているサイモン・ミラー氏。
RAWデニムのクオリティは高く、私もお気に入りの一本だ。
気になる人は、以下記事も合わせてお読みいただければと思う。
⇒ ロンハーマンデニムのクオリティは?ロウデニムが一番のおすすめ
ロンハーマンxベアフットパーカー
もはやロンハーマンブランドを代表するコラボ商品となった、ロンハーマンxベアフットのパーカー。
モコモコ感のあるフーディは、使い勝手も抜群に良い。
人気が高い分、取扱に関する質問も多いため想定される疑問に対する回答を以下記事にまとめている。
購入予定の人は参考にしてほしい。