インコテックスのチノは本当におすすめ?ユニクロと比較する

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インコテックスのチノは、服好きの大人メンズから大変評価が高いパンツの代表だ。

 

私もセールで2本買ったことがある。

ここはポイントになる部分で、正規価格は異常に高いと思ってる。

 

というより、正規価格では絶対に買わない。

 

私が買ったパンツは少し短めの丈で春夏に着こなすことを想定したものと、通年通して着回しができる普通丈のものの2種類だ。

今回は純粋にインコテックスのチノパンについて、その履き心地をレビューしようと思っていた。

 

でも、ここである疑問が浮かんできた。

 

ユニクロのチノパンと何が違うんだろうか・・・?

 

つい最近、近所のユニクロで作業用のチノパンを買ったばかりだった私は、内心その違いを比較したくて仕方なかった。

いや、さすがにプロパー価格でユニクロの10倍以上もするパンツだけに、履き心地だって違うに決まってるっしょ。

 

本当にそうなんだろうか?

純粋に価格差だけで語れるものではないにせよ、何が違うのかは知っておきたい。

 

なかば興味本位にはなるが、インコテックスのチノとユニクロのチノを比較してみることにした。

 

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神パンツブランド『インコテックス』のチノとユニクロを比較する

 

微妙に色合いの違うインコテックスのチノパン2本。

左側がライトグレーで右側がベージュになる。色の違いはほとんどなく、微妙な雰囲気の差で買ってしまった。

 

正確には、家に帰ってから似たようなものを買ってしまったことに気付いた、と言った方がいいのかもしれない。

左のグレーチノはバーニーズかエストネーション、右のベージュチノはBEAMSで購入している。

 

セールでも2万近くしたので、かなりの高級ボトムであることは間違いない。

 

INCOTEXはパンツ一筋60年超えのファクトリーブランド

 

そもそもパンツ一本の価格がなんでこんなに高いのか?

 

INCOTEX(インコテックス)チノは、普通に購入したら3万後半~4万はする。

チノパン一本の価格としては、確実に最高クラスに入る。

 

パンツを一筋に作り続けて60年以上の歴史がある、老舗ファクトリーブランドの商品。ファッションの聖地イタリアで、ただ質が良いだけではすぐに廃れてしまう。

 

トレンドに合わせながら、微妙にミリ単位でアップデートさせながら時代に合うパンツを作り続けてきた。

60年という時間が紡ぎ出すブランド価値は、美脚パンツの代名詞と言われる存在にまで上り詰めている。

 

履いた時のシルエットの美しさは、一度履いたら手放せない。

 

そんな意見が非常に多い。

大人になったら一度は履いてみたいパンツブランド、その筆頭格にあるのがインコテックスなのだ。

 

生産拠点はイタリアでは無くなってしまったものの、高い品質基準とそれを叶える技術的生産能力の高さからクオリティは維持したままだ。

 

市場を破壊するユニクロの『スキニーチノ』という存在

 

今回の比較対象になるユニクロの『ウルトラストレッチスキニーチノ』

まだ試着のみの状態なので、生地は張りのある状態のまま。

 

ちなみに購入時の価格は、2,990円から土日限定のセール価格ということで1,980円とこれまた破格。

下手したらインコテックスチノ価格の、20分の1で購入することができる。

 

履いた際のシルエットの素晴らしさは、とても1,980円のチノパンとは思えないほど。パターンが計算し尽くされている。

 

イノベーター理論で言うところの市場の破壊者的な存在、ただただ脅威でしかない。

 

横並べ

 

股下長さは同じ78cmで取ってある。

前股上の長さは同じで、後ろ股上がユニクロの方が長めに取られている。

 

インコテックスのチノについては、スキニーシルエットではないため履いた時にワタリに少しゆとりがある。スリムストレートと表現するのが適切かな。

ユニクロはウルトラスキニーと表現している通り、膝部まではピタッとももに張り付く感じで、膝下はより細くテーパードがかかっている。

 

シルエットが違うので、履いた見た目の比較に意味はない。

だから純粋にモノの作りについてだけ、比較することに主眼を置くことにした。

 

生地質

 

生地の質感は明らかにインコテックスの方が上だ。

これは圧倒的なので、比較すること自体がおこがましい。手触りがまったく違う。

 

V字に加工されたウエスト部スリットのおかげで、身体への負荷や動きやすさを叶えてくれている。

この細かい配慮にパンツ専業ブランドの意地を感じた。

 

そりゃ当たり前なんだけど、ユニクロは最低限の見栄えとしてカラーで頑張ってる感じかな。

 

少しグレーっぽい感じのベージュカラーは、最近流行のグレージュっぽくもあり嫌いじゃない。

カーキも色合いとしては好みだったんだけど、一旦はベージュを選ぶことにした。

 

発色の良さとシルエットの良さは、履いた感じとしてパッと見ではユニクロと判断出来ないレベル。

2,000円で買えるボトムの中では、まさに脅威の存在だと感じた。

 

ステッチワーク

 

このステッチワークに大きな違いが見られた。

 

ベルトループの表面を見れば一目瞭然だが、インコテックスのチノは2つのラインで針を通している。

ユニクロのチノは両端で留めてあるだけ。

 

当然、こういう細かい工数で加工賃が変わるため、価格を考えれば当たり前なんだけどね。

 

インコテックスのチノを履いていて思うことは、ボタンが取れたりした記憶が一切ないこと。

なぜここを強調するかと言えば、私の過去のパンツ歴から言ってデニム以外のコットン系パンツは、比較的取れてしまうものも多かったから。

 

これは私にも責任があり、ウエストがグングンと成長していっても一切サイズを変えることはなかった。

 

テンションが掛かりすぎてしまったことも問題だったかな。

でも、縫い付けのクオリティを肌で感じたときに、この辺に職人の魂が込められているんだと再認識するにいたった。

 

パイピング

 

何気に股の部分て、すぐに消耗しません?

私だけの問題じゃないと思っているのだが、摩擦度合いが半端ないからかパンツの中でも非常に重要な部分。

 

結構耐久性を強くする必要があると思っているが、インコテックスのチノはきちんとパイピングの処理が施されている。

ここまで手が込んでるのかと少し唸ってしまうほどだ。

 

 

当然、ユニクロは普通のソーイングになってるけどコストの掛け方が全く違うので当たり前。

単純に作りの違いを比較したいだけなので、普通の縫製処理で問題ない。

 

むしろ、ここでユニクロのチノがインコテックス同様にパイピング処理をしていたら、勝てる企業は皆無となるだろう。

後は数ヶ月履いた感じとして、どの程度の劣化があるかを見るくらいかな。

 

ウエスト部のボタン

 

しっかりとベルトレスでもずり落ちないように、ウエスト部内側には2つのボタンが設置されている。俗に『引っ張り』とか『テング』とか呼ばれているところね。

これにより、布製のループに引っ掛けてウエスト位置を調整することが可能。

 

基本的にはスーツのスラックス等に付属された機能になるが、インコテックスはチノにも採用している。

ウエスト部分は、何気に立ち座りの動作時にテンションのかかるところ。

 

タイトを超えて、ピタピタサイズのパンツを履いた際にジッパー部分が見えている、もしくは上側留め部が開いている人を見かけないですか?

それを防ぐためのものでもあるわけだ。

 

まとめ

 

インコテックスのチノとユニクロのチノについて、純粋な製品自体の作りについて比較をしてみた。

 

表面上の見た目だけで比較した際に、遠目で見たら色とシルエットの違いしか分からないだろうね。

でもインコテックスのチノ価格が高いのは、細かい細部へのこだわりが目に見えない内側の作りに表れている。

 

使用者の負担にならないような、作り手の意図を随所に感じることができる。

 

製造拠点はルーマニアに移管されたとはいえ、未だに高い技術力はそのままの様子。

気になる人は、一度製品を手にとって見てみると価値観が変わるかもしれない。

 

自分の価値観は固定せずに、色々なものに触れてみると新しい発想が芽生える。

 

おしゃれになるためには、トラディショナルであることと同様に、未体験のものを体感することが重要だ。

 

チノパンの着こなし方

せっかくチノパンをレビューしたので、具体的に着こなし方について以下記事で紹介している。

コーディネートに悩みを持たれる方は、合わせてお読みいただければ幸いだ。

⇒ チノパンのメンズ着こなし|大人の男は紺とベージュがマスト

 

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